我々の日本代表は何を残したのか

W杯に初めて参加した12年前から叫ばれ続けてきた決定力不足が16強の壁。

それを感じ取った人々は多かったと思うパラグアイ戦。
先制点を取られたくない、と相対する2チームが考えた場合、
こうゆう試合になるのは必然だったのかもしれない。

ただ今大会の日本のディフェンスは
世界トップレベルと引けを取らないと呼べるレベルの高さを持ったと言える。
その影にあったのは体でぶつかりにいく、投げ出す、
ファールをもらいに潰れに行く、という泥臭い試合運びだった。
この部分の考え方は継続して推し進めていく必要がある。

問題は個の力をどう上げていくか、ということだ。
当然フィジカルが強くこうゆう泥臭い試合が賞賛されることの多い欧州トップレベルの試合を日本選手は多く経験することは当然のことだ。
しかし、元々フィジカルが強く日本人の俊敏性を併せ持ったような人材を捨ててないか心配だ。

ブラジルの選手を見て欲しい。
ルシオ、ファン、マイコン。
彼らは恐らく他の競技をやっていてもオリンピック代表選手か
メダリストになれるだけのアスリートであると思う。

ブラジルは国民の全員が監督だ。
W杯の試合は90パーセント以上の視聴率を持ち
各県の地元紙がW杯に各々記者を派遣する。
60パーセント近い視聴率で大騒ぎする国とは違う。
山梨日日新聞はW杯に記者を派遣しないだろう。

トップアスリートの資質を持った若い人間をサッカーに引き込むためには
ブラジルのようにサッカーが国技レベルに達しないとダメなのだ。
ダルヴィッシュみたいな長身でしなやかなフィジカルを持った人間に野球をやらせてはダメなのだ。

先日、鈴木良平さんがドイツの新世代育成システムについてスカパーで色々話をしてくれたのが
本当に羨ましいな、と思った次第だった。
ドイツでは2000年EUROの惨敗以降、国家レベルで抜本的な育成システムの大改革が行われたそうだ。
全国350箇所にDFB(ドイツサッカー連盟)の支部に
有望な若い選手を早期から発掘し、体系的に育成させるという仕組みだ。
エジル、マリン、ケディラ、ミュラーあたりもそこから出てきた選手だ。

こういった事例があるわけだから
日本も取り入れないと一生涯W杯でベスト16止まりだと思う。
各国そうゆう地道な努力をして、W杯でベスト8以上いけるチームを作ってくるのだ。

最後に
今回の代表は恐らく歴代の代表の中で守備は飛び抜けてレベルが高かったと思う。
そうゆう意味では岡田さん、選手達は良くやったと思うし、
帰国会見が関西空港でなくて、成田空港だったら激励しに行ったところだ。

彼らが残したものは、サッカーの希望だ。
希望とは
子供たち、多くの才能あるアスリートの卵がサッカーをし始めてくれるということだ。

日本は人口に見合ったW杯の結果を出さなければならない。

未知への領域を前に思うこと

決勝Tに入り得点がたくさん入るようになっていますが、
強豪国と呼ばれる国が順当に勝っているように思います。
イングランドの敗退は悲しいことですが、
少し勉強しましたが、
ドイツの国を挙げての若手育成システムや
ブンデスリーガのジャブラニ使用など
どちらのほうが国の代表のことを考えているかは
一目瞭然なので、当然の結果かな、と。
内容的にもドイツのアタックは流動性、スピード、アイディアどれも素晴らしかった。
ドイツの印象は今までのドイツとは全く違います。
ファンタジーな選手、頑張る選手が共存する新しいドイツのサッカーをしています。
エジルがジダンを超えるような選手になる可能性があるので、
98年のフランスに似ているかな、と思う。
彼まだ21歳だもんなー。ベンチにはロベルト・バッジョに匹敵するような才能のマルコ・マリンもいるし(ドリブルするシルエットは全盛期のロビーにそっくりだ)。

ただ残念なのは誤審がない状態で
4-2での緊迫したゲーム展開が一番見たかった。
2-2で前半終わっていたら、試合内容が別な方向にいった可能性も高いから。
そうゆう意味では残念な試合でもう一回見たい試合ではなくなってしまった。
アルゼンチンVSメヒコも同様。

なので
誤審問題はビデオ判定を導入して試合を止めて
ロスタイム多くするほうが
選手も可愛そうじゃないと思います。
W杯は、人一人の運命を大きく左右するし、
国のあらゆる事象に対するモチベーションに
多大な影響を及ぼすものだから。

貧しいアフリカやアジア、南米にはそんな金はない、と思うなら
金たっぷり持ってるFIFAがしっかり援助すべきでしょう。

さて
敗北を予想していた日本代表ですが、嬉しい誤算か勝利しました。
一喜一憂したいところでしたが、何かまだ大喜びできない。
既に8年前に経験している感覚だからだと思います。

これからが未知の領域。
8年前、2002年6月18日、この日をどうやって過ごせば良いかオレは分からなかったです。
そして何か分からないうちに90分が終わってしまった気がしています。
しかし、2度目ですから今度は違う。

パラグアイが相手ですが、
予選リーグの試合を見ていると最後の砦が固い印象が強い。
イタリアをGL敗退に追い込んだのは
止めを刺したのはスロバキアですが、
実質はパラグアイです。
初戦前半のイタリアのアタックは相当な圧力でしたが、
寸前で防いだことで、
イタリアの悪い流れを作ったのは彼らでした。
日本があの堅守を崩して点取れる気はなかなかしないので、
先制点取られたらセットプレー以外ではほぼ点が取れないと見るべきでしょう。
先制点取られたら、8割方負け確定だと思います。
なので、先制点が鍵。
先制点取ったらカウンターで2点目を取りに行く。
それだけ考えて試合すれば良いと思います。

今日の試合その獅子奮迅の活躍をしていたアルカラスが怪我で出れない、
バルデスも怪我の影響で本調子でないなど日本にプラス要素がありますが
あまり大勢に影響はないと思います。
とにかく彼らはどんな選手も魂入れる闘いを必ずすると思われます
(ロケサンを除いては)。
そして南米特有のずる賢さ。
本田君開始早々に削られて痛みで動けなくなったり、
大久保君挑発にのせられて肘内してレッドカードとか、
ちょこっと足が触れただけで倒れられて川島君PKとか取られなきゃいいな、と思います。

しかし
こんなチャンス生きている間にもそうない可能性もあるので、
勝たないともったいない。
頑張って欲しいすな。

ところで
日本サッカー協会の腐敗は相変わらずだと思うので
意識は余り変わらないのですが
岡田監督の会見のコメントを読んでて
サッカー協会の会長、この人で良いんじゃないかと思いました(そうゆう話もあるようですが)。
http://southafrica2010.yahoo.co.jp/news/cdetail/201006290001-spnavi

理由は岡田さんが一喜一憂しない視点をしっかりと持ち合わせているからです。
1回の結果で全てを判断せず
物事を長期的視点で捉える感覚は
大罪人川淵や今の無責任犬飼にはないものです。

さてさて
8年前に何がなんだか分からないうちに終わってしまった日は
今日どうなるんだろう。
テリーの顔面ブロックみたいなプレーが見れて
日本が勝てればオレは感動できるんだろうか?
新しい発見があるのか、楽しみです。

引き分けよりも劇的な敗戦を

W杯もいよいよ第三節に入って
オープンな試合、スリリングな試合が増えてきて
やっとW杯の本番がやってきたな、と思います。

アジアでも別格の力を持った韓国、
DFラインを引いて3人で攻めるクラシカルなウルグアイ、
神のカリスマで結束力抜群の世界最高のタレント集団アルゼンチン、
相変わらず攻守におけるハードワークをして技術もしっかりしているメヒコ、
本調子の上がらない退屈なイングランド、
若手の成長が楽しみなドイツ、
組織的守備がアフリカっぽくないけど、決定力はアフリカっぽいガーナ、
スポーツ大国アメリカ。

この8チームはいずれも16強に入っても相応しいチームだと思う。

日本はどうか?

オレははっきり言ってデンマークに比べたら相応しいとはとても思えない。
日本は韓国、オーストラリア、イランに比べたら
攻撃での個の力が弱く
欧州5大リーグで10点以上取ったストライカーが今はいないわけだし(2年前なら高原がいたけど)、チームとして点を取る形も見えない。チリみたいに奪ったら裏狙って外→中→外と崩すような崩しの形も見えてるわけでもない。

今日の決戦、敗戦しても良いと思います。
現状の問題点を改めて痛い目を見て感じたほうが良い。
このあまりに決定機の生まれにくいサッカーで
決勝Tに行くのは、正直胸をはれない。
ここで中途半端に決勝Tに行ってしまえば
現状抱えている問題点がおざなりになる可能性も高い。

不勉強なサッカー番組、不勉強なサッカー批評に流され自分のサッカー観など持とうと思わない人々。
不手際を続けても無責任なサッカー協会。
日本サッカーの黄金世代を無駄使いした大罪人が
のうのうと次の会長選挙でも決定権を持つ意味不明さ。
フランスサッカー協会と同じくらい酷い状況だということを
果たして何人の日本人が理解しているだろうか?
この現実から目を背けてはいけないと思う。

近年にない一大決戦を前にオレはそう考えます。

W杯第一節を終えて

スペインのサプライズもありましたが、
負けたとはいえ第2節ではDFが無力に等しいホンジュラスだから
勝ちは約束されたようなもんだから
あまり心配すべきじゃないかな、と思います。

第一節のベストゲームはチリVSホンジュラスとイタリアVSパラグアイ。
ポイントは中盤の選手のポジショニング、動きの質だ。
ここだ!って時に中盤の選手が的確なポジショニングで
前に出ないと今の守備ブロックは崩れない。
意外性がある、とも表現されるこの動き。
昨日敗れたスペインにはこれが少なかった、もしくは皆無だった。
チャビができるはずなのにできなかった。
これができるのは他にはセスクしかいない。
セスクが今回のW杯ではキーになるような気がする。

チリの攻撃の美しさはこれにあった。
マティアス・フェルナンデス、ヴィダルあたりの動き。
動くからパスコースもできる。
それにくわえてこの選手たちは狭いプレッシャーをかけられた状況でもミスをしない。
動きの中でプレッシャーかけられてもミスをしないし、
スペースへのパスも多い。
見てて好感の持てるサッカーだった。

そして
意外にもイタリアのサッカーが素晴らしい。
イタリアVSパラグアイの前半戦は素晴らしかった。
スペクタクルだった。
足の速いCBのカンナヴァロとキエッリーニが前半からガンガンDFラインを高い位置に保ってコンパクトにして
かつモントリーヴォ、マルキージオ、ペペがパスコースを限定し
デロッシ、DFの4人がパスカットを狙う攻撃的守備ができていた。
攻撃時はこの中盤の4人とサイドバックがとにかく動いてダイレクトかワンタッチツータッチで前に正確にボールを運んでいく。
チリの選手同様に狭いスペースの中で
プレッシャーをかけられた状況でもミスをしない。
動きの中でもパスミスをしない。

この攻撃はマジで素晴らしかった。
今日のスペインより迫力のある攻撃を魅せてた。
それを凌いたパラグアイの守備も圧巻なんだけど。
最後の最後で集中していたパラグアイのDFの集中力はお手上げだった。
気候がサッカーに向いていると集中力もキレにくいのかな。

次か次の試合でピルロが出てきたら
イタリアはどうなるんだろうと思う。
さらにパスミスもしないしポジショニングが巧いピルロが出てきたら。

次のイタリアVSニュージーランド、チリVSスイスは要注目なり。

今こそアグレッシブに

カメルーン戦勝てて本当に良かった。

でも
残念ながら勝利したホイッスルの数秒後に
岡ちゃんと同じことを考えてしまった自分に
なんとも複雑な思いがありました。

とりあえず勝てたことは良かったけど
左サイドにいないエトー、
ソングのいない中盤、
代表経験の少ない若手で謎の無理クリをしてきたカメルーンに勝っても
何かしっくり来ない。
正々堂々勝ったって気がしない。

あまり舞い上がれないのです。

ただ
次のオランダ戦。
0-0の引き分け狙いに行ったら必ずボコボコにされる。
なのでしっかり点とって勝ちにいく試合をしないといけないですな。
もうちょっと長友と駒野があがって、
コンディションの良いサイドアタッカー(大久保と松井)とコレクティブなアタックしないとやられる。

パラグアイやUSAは守り抜く文化があったから出来たけど、
日本にはまだ狙って引き分けにいくだけの強固なDFとメンタリティがあるとは思えない。
2点とって2点とられるくらいの試合しないとダメな気がする。
幸運にも今日のデンマーク戦を見る限り
オランダのDF、特にマタイセンは足が遅いし
日本の横の揺さぶりでアララみたいな感じになる可能性大。

果敢にチャレンジして
栄光ある2-2のドローをして欲しいもんです。